「無知の知」は楽しい!

以前からの知識として、樹木には、秋ごろには一斉に落葉して葉っぱがなくなる「落葉樹」と、年中緑色の葉をつけている「常緑樹」の二種類がある事は知っていました。しかし、「常緑樹」という語感から、常緑樹の葉っぱはずっと枯れないものと信じ込んでいました。

昨日、ふとしたことからその思い込みが間違いであったことに気づきました。サックスサクソフォン)の演奏、ジャズ音楽についてもそうなのですが、何時の間にか信じ込んでしまっている誤解って、本当ににたくさんあるものですね!

常緑樹でも落葉する!

昨日、休みの日にはいつも訪れている熱田神宮にお参りした際、地面に大量の落ち葉がある事に驚きました。しかし、今は春、紅葉の季節でもないのに、何故大量の葉っぱが落ちているのか?一瞬疑問に感じた後、しばらく考えた後に、納得しました。常緑樹だからといって、樹の寿命の間、延々同じ葉っぱが付いているはずはありません。この時期に、葉っぱが生え変わる樹があるのですね!そう気づいて頭上を見上げてみると、確かに新しい葉っぱと枯れ落ちる寸前の葉っぱが同じ樹の枝に見えます。

帰宅後に調べてみたところ、「常磐木落葉(ときわぎおちば)」という言葉が夏の季語になっているとの事、己の無知を恥じると共に、新たな知識を得たことに大いに心が躍りました。輝かしい新緑の緑の中、ひそかに散っていく葉っぱ・・、何とも言えない風情がありますよね!

無知を知る事で、新たな発見を!

今まで知らなかったことに気づく、気づいていなかったことを確認するのは私、鈴木学にとっては、大変に嬉しい瞬間です。だってそれは、新たな知識が得られたり、今までの自分よりも成長するチャンスを得たことになるのです。こんなに嬉しいことはありません。

しかしながら、人間、自分がこうだと信じ込んでいることの間違いに気づいたり、今まで知らなかった物事の存在に気づいたりするのは容易ではありません。なかなか周囲の人からそれを教えてもらう事は困難ですし、自ら気づくことは更に難しい事と思います。それでも私自身、知らなかったことに気づく事、「無知の知」こそが、自らを成長させるポイントだと信じています。

だからこそ、普段から頭を柔軟にすべく、様々な物事に対して常に疑問を抱いたり、「なぜ、なぜ?」と更に一段深く考えることを習慣にしています。そして、「常識」に対して懐疑的に考えるようにしました。実際、このように心がけることで、今までのキャリアの中で自分にとって大きな発見を得続けてきたからです。

  • 下腹部で踏ん張るサックス奏法への疑問
  • タイミングを正確にそろえるべしという吹奏楽現場の習慣
  • チャーリー・パーカーコルトレーンのように演奏するのが正義」となっている日本ジャズサックス界

他にもたくさんありますが、このような吹奏楽界、ジャズ界の常識を疑ったことで、自分の音楽人生が本当にスタートできたと確信しています(疑い始めるまで、各々10年以上かかりましたが...。随分と遠回りしたものです)。

知らなかったこと、間違っていたこと、誤解していたこと...、全て決して悪い事ではありません。まずは気づく事です、知る事です。「無知の知」こそが人間としての成長に必要なのです。皆さん、如何でしょう?皆さんが信じている「常識」が、少なくとも皆さん一人にとっては「非常識」かもしれませんよ!