サックス(サクソフォン)についてのよくある質問

サックス(サクソフォン)の体験レッスン時によくある質問

これから楽器に取り組もうとしている皆様にとって、もっとも興味を惹かれるのは楽器、そのものについてでしょう。このページでは、私、鈴木学が時にサックスサクソフォン)について、体験レッスン時に皆様にご説明する内容をそのまま再現しました。

 

サックスについてご興味のある方は、是非各記事をご覧くださいませ。


Q.サックスってどんな楽器ですか?

フルートクラリネットサクソフォン(以下、サックス)、オーボエ、トランペット、トロンボーンなど 人が息を吹き込んで音を出す楽器を管楽器といいます。 この中でサックスは歴史的に最も新しく誕生した楽器です。 19世紀の中頃、ベルギーでアドルフ・サックス(この人の名前を取ってサキソフォンという名称になりました)という人が発明しました。

 

新しく生まれた楽器であることから、過去に積み上げてきた楽器製作上の工夫が取り入れられた結果、 例えばクラリネット、フルートと比べて指の操作は大変に易しいものになっています。 また、サックスは音を出すことについても他の管楽器よりもかなり容易です。 例としてあげると、当スクールのサックス入門コースに入会いただいた生徒さんの内、 全ての方が初回レッスン時にサックスをくわえて音を出すことに成功しています。 サックス以外の管楽器の場合、一回のレッスンですぐに音を出すのはかなり困難であるという事実と比べると、 サックスはとてもとっつきやすい楽器といえるでしょう。

 

サックスはとても柔軟な音色を持った楽器です。 吹く人により、また吹き方によって大変バラエティーに富んだ音色を奏でることができます。 サックスほど演奏者の個性を表現するのに適した楽器は無いともいえます。 このこと自体はサックスの大きな魅力なのですが、 裏を返せば柔軟であるが故に、楽器から出ているとは思えないような雑音、もろにチャルメラのような音までも吹き方によっては出てしまいます。 音色を柔軟に操ることができる代わりに、演奏者による楽器をコントロールする力量も求められるということです。

 

こう言ってしまうと、サックスの演奏は難しそうだとお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんが、 実際は自分なりの音色を創り上げていくこと自体が、趣味としてサックスと付き合っていく中での醍醐味ともなります。 「鈴木サキソフォンスクール」の生徒さんたちのご様子からも、 サックスからご自身納得の音が出せた時が、皆さんにとって本当に大きな感動の瞬間となることがよく分かります。 そして、そんな感動の瞬間は、サックスとの付き合いが長くなっていけば何度でも訪れます。全くの初心者から一生の趣味としてサックス演奏に取り組んでいる方まで、 演奏者の技術レベルの高低に関わらず楽しめる懐の深い楽器、それがサックスです。


Q.サックスにはどんな種類がありますか?その中でどれを選べばよいのでしょうか?

そこそこの規模の楽器店であれば、大抵4種類のサックスサクソフォン)が店頭に並んでいます。 サイズ的に小さいものから順に 「ソプラノサックス」「アルトサックス」「テナーサックス」「バリトンサックス」といいます。 これらの中で一般的にジャズ・ポピュラー演奏に良く用いられるのはアルトサックスとテナーサックスです。

 

アルトサックスとテナーサックスの違いは、楽器のサイズ以外にはあまりありません。 吹き方はほぼ同じですし、テナーサックスの方がサイズが大きいからといって、 息をたくさん使わなければならないということもありません。 違いが少しだけあるとしたら、サイズの違いの分テナーサックスの方が演奏時に首にかかる重量が重いということ、 テナーサックスの方が購入時に1,2割程度値段が高くなるくらいです。 ただテナーサックスの方が重いといっても、初心者の内はアルトサックスでも結局若干の肩こりは生じますのでこれも大差ないといえます。

 

それなら、アルトサックス、テナーサックスの内どちらを選べばよいのかというと、 「鈴木サキソフォンスクール」では、皆さんが各々の楽器の音色を聞いて、 どちらの音に憧れを感じるか?ということを基準にお選びいただくことをお勧めしています。 吹き方その他に大差は無くても、ポピュラー系のサックス奏法の場合アルトサックスとテナーサックスで音色のムードが大きく異なるので、 どんな方にでも音色の違いは判りますし、自分がどちらの音を出してしたいかという好みの差は出てきます。

 

サックスの音色は大変に柔軟性に富んだものですから、 同じ楽器であっても吹く人によって驚くほど異なった音色になります。 しかしながらその柔軟性故に、そもそも演奏者自身にこんな音色を出してみたいというイメージがないと、きれいな音色になってきません。 奏法が正しければ必ず良い音が出てくるというものではないのです。 だからこそ、音色に対する憧れを感じる楽器を選ぶことが重要になります。

 

アルトサックスを持って練習を続けてもなかなか納得のいく音が出せなくて悩んでいた方が、 テナーサックスに持ち替えたらいきなり良い音が出たという例があります。 その方にお話を伺ってみると、実は以前からテナーサックスの音のほうが好きだった、とのことでした。 この方は初めからテナーサックスを選んでいれば余分な苦労をせずに済んだのです。 その音色に憧れる楽器を選ぶのが楽器選びの基本だと言えるでしょう。